2007年式のE90ですが、まだ一度もクーラントを交換したことがありません。走行距離は3万キロちょっとですが年数が経っているので交換することにしました。
E90 335iはN54ツインターボエンジンです。ドレインからクーラントを下抜きするためにはインタークーラーを外す必要があります。しかし、インタークーラーを一度外すとシールがだめになるかもしれません。そこでエキスパンションタンクにつながっているリターンホースからクーラントを抜くことにしました。
注意!! 標準の方法ではありません。ご自分でするなら自己責任でお願いします。
間違いがあったら教えてください。
リターンホース(ベントホース)からクーラントを抜く手順
セットアップは下画像の通りです。E90の自動エア抜き機能で電動ポンプを回して排出します。基本的に希釈交換になります。手順は以下の通りです。

リターンホースをエキスパンションタンクから外してバケツにたらす
クイックコネクタのクリップを上に引き上げれば抜けます。ホースを下に垂らすためにはインテークエアダクトを外す必要があります。

エキスパンションタンクのリターンホースが刺さっていたところをふさぎます。そのために内径12ミリのホースで栓を作りました。

エキスパンションタンクにファンネルをセット
後で述べますがファンネルはあった方がいいです。私は2リッターのペットボトルでファンネルを作りました。タンクにペットボトルを固定する方法はいろいろあります。簡単なのは、ボトルの口にビニールテープを巻いて太くすればちょうどタンクの口に固定できます。私のとった方法は、洗面台と配水管の接続用アダプターをボトルの口に付けました。エキスパンションタンクの内径が40mm弱、ペットボトルの外径が28mmです。使ったのは「SANEI クリーンパッキン25A H70-90 H70-90-25A 管内径40mmと管外径25mmの接続用」。


50パーセント溶液を12リッターほど作って用意しておく
N54エンジンのクーラント容量は8.4リッターで、新旧の液が中で混ざるので全量交換するためには12リッターから15リッター用意する必要があります。すぐに注げるように大きめの容器に入れておきます。私は精製水の入っていた容器で50パーセント溶液を作りました。私は9リッターだけ用意しました。

電動ポンプを回してリターンホースからクーラントを排出する
自動エア抜きを開始するとリターンホースからクーラントが押し出されてきます。ヒーターコア内のクーラントも交換できるはずです。
1. バッテリーチャージャーをつないでバッテリー上がりを防ぎます。
2. ファンネルにクーラントをできるだけ貯めます。
3. 自動エア抜き機能を始動させます。ヒーターコア内のクーラントを抜くためにヒーター温度最大、風量最小にします。イグニッションをオンにしてアクセルを10秒ほど踏み込むと電動ポンプが回り始めます。
注意!! エンジンはかけません。
注意!! クーラントが思いのほか速く吸い込まれます。あっという間に水位が下がるのですぐにクーラントを補充する必要があります。ポンプが回る音がしたらすぐに車から出てください。
ファンネル無しでやるとつぎ足しが追い付かない恐れがあります。
4. 水位が下がったらクーラントをファンネルに注ぎます。
注意!! ほんの1分から2分で排出は完了します。ファンネルから最後のクーラントが無くなりかけたらイグニッションボタンを押してポンプを止めます。遅れると水位が規定より下がります。
最後に再度自動エア抜きを行う
自動エア抜きを行って、最後に水位を調節します。自動エア抜きは12分ほどかかります。

結局9リッターだけ使って希釈交換した
10リッターバケツに溜まったクーラントです。上の方の色が薄いのは新しいクーラントの濃度が上がってきたからだと思っています。

しかし、9リッターでは全量交換されておらず2/3程度が入れ替わっただけです。全量交換するには12から15リッターは必要でしょう。
用意したクーラントと精製水
クーラントは純正1本、FebiのG11が1本、RoweのG11が1本。すべて青色。混ぜても問題ないでしょう。
希釈するための水は水道水でも全然問題ないと思いますが、今回はこだわって精製水を使います。4リッターを2本。

まとめ
準備に時間はかかりましたが作業そのものはすぐに終わりました。ただし頭の中で手順をシミュレーションしておかないと失敗する恐れがあります。今回はクーラントの排出のスピードが想定外に早かったので焦りました。
YouTubeには、エンジンを掛けながらリターンホースからクーラントを抜く動画がありますが、エンジンはかけないでやる方が安全だと思います。
交換の仕組み
エキスパンションタンクから供給される新しいクーラントと冷却経路のクーラントが合流してから電動ポンプで圧送されるので完全に混ざると思われます。リターンホースから出てくるクーラントは冷却経路を回っている量の一部です。大半はリターンホースに入らずにそのまま冷却経路を流れて行きます。電動ポンプの吐出量からすると1~2分の間にクーラントは冷却経路を何十周もしているはずです。したがってこの方法による交換は希釈交換となります。
電動ポンプを回してクーラントを排出する方法のメリット、デメリットは以下の通りです。
メリット
- 車をリフトアップする必要もスプラッシュガードを外す必要もない。
- インタークーラーやホースをはずさなくてもいいので部品を破損することがない。
- 下抜きに比べて作業時間が圧倒的に短い。
- 12リッター以上使えば全量を一度に交換できる(下抜きで全量交換するためには何度か排出作業をくりかえす必要がある。
デメリット
- 手順をよく把握して素早く行動しないと失敗する。
- クーラントの供給が追い付かないとシステムにエアが混入する恐れがある。
- 結局希釈交換になるので大量のクーラントが必要である。交換効率は下抜きの方が良い。
- 推奨されていない方法である。
終わりに
今回やった方法はクーラントが大量に必要なので、お金に余裕があれば簡単でいいと思います。しかし下抜きした方が確実で経済的なので、次からは面倒くさがらずに下抜きしようと思いました。
古いクーラントを完全に水に置換するならこの方法は確実かつ早くできると思います。ただ、その後原液を入れて50パーセントにするのが難しそうです。