BMW E46の弱点の一つであるエクスパンションタンクの交換をします。
冷却水が減り始めたのを感じたらエクスパンションタンクキャップの不良かエクスパンションタンクの亀裂の可能性があります。キャップのまわりが白い場合はキャップ不良かもしれません。
タンクは放置すると突然、急激に割れが広がります。待ったなしの状態になるのでタチの悪い故障です。出来れば予防交換したいところですが運悪く故障した場合には、多少のコツは要るものの比較的簡単な作業なので自分で交換できると思います。
部品調達
エキスパンションタンクはOEMのBEHR、ただし中国製。同時交換のATF用サーモスタットはそこそこの値段の社外品です。BEHRは純正と全く同じ寸法でした。分厚いしっかりしたつくりです。壊れるとやっかいな部品なので安物は買わない方がいいと思います。
外した純正カップリングファンにはBEHRの刻印がありました。
手順
1.エアクリーナーエレメントボックスは外してください。ファンとファンシュラウドは外した方が作業しやすいです。タンクにクーラント が入っている場合は先に抜いておくか、下にパンを置いておきます。
2.エクスパンションタンクにつながっているアッパーホースを外します。針金のクリップをドライバーなどで引き上げてから引き抜きます。ホースはプライバーかドライバーでこじらないと引っ張っただけで抜くのは無理でした。クリップは2か所あります。
サーモスタット側も外しました。そのままでもいいですが作業の邪魔です。これはグリグリ引っ張っただけで抜けました。
3.エクスパンションタンクの横っ腹についているホースを外します。これもクリップを外してからグリグリ引っ張ったら抜けました。
4.エキスパンションタンクの下方、左側にあるクリップを引き出します。取り出して下から見た図です。白いのはクーラント レベルセンサーのコネクターソケット。
5.エキスパンションタンクを引っ張り出します。今まで交換したことのないタンクだと、なかなか抜けないでしょう。こんなもの抜けるのかと疑心暗鬼になりますが、小刻みに振動を加えながら引っ張ると時間はかかりますがそのうち抜けます。が、サーモスタットはまず間違いなく破損するでしょう。
ここであまり無理をすると取付プレートも壊します。壊しそうだったら、ATFクーラーとリターンホースを外してから、取付プレートごと取り出す必要があるかもしれません。
壊れたサーモスタット。取付プレート側に残ったものはペンチで引っ張り出しました。
6.ATF用のサーモスタットを付けます。下写真の大きい方の穴に入れます。方向があります。
7.クリップを新しいタンクに移植します。クーラントレベルセンサーも新しいタンクについてなければ移植します。
8.レベルセンサーのコネクタを差し込んでからタンクを元あった位置に差し込みます。すごく固くて押しても入りません。きっちり下まで差し込まないと液漏れします。不良品と疑う前に、Oリングにシリコングリスを付けて押し込んで見るといいです。
9.クーラントを入れて空気抜きしておしまい。しばらく暖機したのち、クーラントが減ってたら足してください。スプラッシュシールドはしばらく付けずに漏れが無いか様子を見るのがいいと思います。
感想
ファンの着脱やクーラントのエア抜きなどの付帯作業がありますが、これ自体は簡単な作業の部類だと思います。時間もたいしてかかりません。基本的にはホース などを抜き差しするだけです。
難しいのは古い樹脂部品の取り扱いですね。初めてやると力の入れ具合がわかりづらいので破損の危険性があります。かといってビビってると入らなかったりします。特に、エクスパンションタンクを差し込のに力が要ります。グリスなしでは入らないでしょう。最初は品番違いか不良品かと疑ったほどです。
今回の修理は、パーツとクーラント合わせて2万円ほどかかります。修理を頼むと取り付けプレートごと交換されるんじやないでしょうか。私も他人の車ならそうします。
私が買ったヤツです。センサーが付属してます。